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セラミック治療とホワイトニングの違いとは?白く美しい歯を手に入れるための正しい選び方
こんにちは!松本市の平沼歯科医院です。
「歯を白くしたい」「自然で美しい笑顔になりたい」というお悩みは、男女問わず多くの方から寄せられています。「ホワイトニングとセラミック治療、どちらを選べばいいの?」という疑問について解説します。
どちらも“歯を白くする”ことを目的としていますが、治療方法も効果の持続性も、そして適応するケースも異なります。
今回は、歯の色に関する2大治療法である「ホワイトニング」と「セラミック治療」の違いを、歯科医師の立場からわかりやすくご紹介します。白い歯を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
セラミック治療(セラミック矯正)とは
まず、セラミック治療とはどのようなものかを説明します。セラミック治療は、歯を部分的に削り、そこにセラミック製の人工の歯(被せ物や薄い板状の貼り付け歯)を装着することで、歯の色や形を整える審美治療です。歯並びや歯の形、大きさを理想的な形に整えることができるため、短期間で見た目を大きく改善できるのが特徴です。このため、矯正装置を使わずに歯並びを整える手法としてセラミック矯正とも呼ばれています。
セラミック治療では、歯に装着する人工歯の色味を自由に選ぶことができます。真っ白で明るい色にすることも可能で、素材自体が変色しにくいため長期間白さを維持できる点が大きなメリットです。例えば、毎日コーヒーや紅茶、赤ワインを飲む方でも、セラミック素材なら着色汚れが付きにくく美しい見た目を保ちやすいです。また、金属を一切使用しないオールセラミックであれば金属アレルギーの心配もなく、自然な仕上がりになります。
天然歯を大きく削る「セラミック矯正」には慎重な判断が必要です
近年、「短期間で歯並びをキレイにしたい」「すぐに美しい笑顔を手に入れたい」というニーズから、天然の歯を大きく削ってセラミックの被せ物で形を整えるセラミック矯正という方法が一部で話題になっています。
しかし、歯科医師としてはこの方法には慎重になるべき理由があります。
セラミック矯正のリスク
・健康な歯を大きく削る必要がある
・神経を除去するケースもあり、将来的に歯がもろくなる
・加齢や噛み合わせの変化で、セラミックが合わなくなっていくリスクがある
・土台の歯がダメになると、インプラントなど別の治療が必要になる可能性がある
歯は一度削ると、二度と元には戻せません。“見た目の美しさ”のために“健康な歯の寿命”を縮めてしまうことは、長期的に見るとデメリットのほうが大きい場合もあります。
ホワイトニングとは
次に、ホワイトニングについて説明します。ホワイトニングは、専用の薬剤で歯を漂白し、歯そのものの色を白く明るくする方法です。歯の表面に薬剤を塗布し、内部に浸透させて着色の原因となる色素を分解することで、歯を本来の明るい白さに近づけます。加齢や飲食物による黄ばみが気になる方、全体的にトーンアップしたい方に適した施術です。
歯科医院で行うホワイトニングには、即効性の高いオフィスホワイトニングと、自宅で手軽に取り組めるホームホワイトニングがあります。オフィスホワイトニングは高濃度の薬剤を用い歯科医師が行うため1回でも効果が出やすいのが利点です。一方、ホームホワイトニングはマウスピースと低濃度の薬剤で2週間ほどかけて白くしていく方法で、即効性は劣るものの後戻りしにくいメリットがあります。両者を併用するデュアルホワイトニングで効果と持続性を高めることも可能です。なお、美容サロン等で行うセルフホワイトニングは医療用薬剤を使わないため効果は限定的です。
ホワイトニングのメリット: 歯を削らず手軽に白くできます。
ホワイトニングのデメリット: 効果に個人差があり、定期的なメンテナンスが必要です。
ホワイトニングとセラミック治療の違い
・治療方法: ホワイトニングは薬剤で歯を白くし、セラミック治療は歯を削って人工の歯を装着する方法です。
・歯への負担: ホワイトニングは歯を削らないため負担が少なく、セラミック治療は見た目のために歯を削る処置が伴います。
・得られる効果: ホワイトニングは歯の色のみを改善し、セラミック治療は色だけでなく歯の形や隙間も修正できます。
・治療期間: ホワイトニングは短期間で効果が得られますが、セラミック治療は型取り等も含め完了まで数週間〜数ヶ月かかります。
・持続性: ホワイトニングの白さは徐々に後戻りしますが、セラミックの白さは半永久的に持続します。
・費用: ホワイトニングは比較的安価(数万円〜)、セラミック治療は1本あたり数万円〜十数万円程度と高額です。
セラミックとホワイトニング、どちらを選ぶべき?
ホワイトニングとセラミック治療にはそれぞれ利点・欠点があり、どちらが適しているかは歯の状態やご希望によって異なります。選び方のポイントをいくつか挙げてみます:
・歯の色だけ白くしたい場合: 歯並びや形には満足していて「今より白くしたい!」というケースでは、まずホワイトニングを試すことをおすすめします。歯を削るリスクがなく費用負担も小さいため、気軽に取り組めるからです。実際にホワイトニングでどれくらい白くなるか見て、それでも理想に足りなければ次のステップを検討する段階的アプローチが良いでしょう。
・歯の形や歯並びも変えたい場合: 色だけでなく「歯の大きさを揃えたい」「すき間をなくしたい」「軽度の歯並びのズレを短期間で直したい」といった希望がある場合はセラミック治療が適しています。ホワイトニングだけでは形の改善はできませんので、ラミネートベニアやセラミッククラウンで理想の形態に整えることで、見違えるような美しい歯並びが実現できます。
・歯を削りたくない場合: 天然の歯を大切にしたい方は、ホワイトニングやワイヤー矯正・マウスピース矯正など歯を削らない方法を優先しましょう。時間はかかりますが、自分の歯を生かして歯並びを改善できます。
・早く綺麗にしたい場合: 結婚式や就職活動などイベントが迫っていて「とにかく短期間で見た目を良くしたい」という場合はセラミック治療が有力です。ホワイトニングも即効性はありますが、歯並びまでは改善できません。セラミック矯正であれば2〜3回の通院で理想的な白い歯並びを手に入れられる場合もあります。歯を削るデメリットはありますが、短期間で得られるメリットがそれを上回ると感じる場合に検討すると良いでしょう。
・両方を併用するケース: ホワイトニングとセラミック治療を組み合わせることで、より満足度の高い結果を得られる場合もあります。例えば先にホワイトニングで歯全体を白く明るくしてから、その白くなった色に合わせてセラミックの被せ物を作製すると、天然歯とセラミックの色調が調和し、より自然な仕上がりになります。ホワイトニングで難しかった部分だけセラミックで補う形で、双方のメリットを活かすことも可能です。
治療法の選び方まとめ
ホワイトニングが向いている人
・自分の歯を削りたくない
・加齢や飲食による黄ばみを改善したい
・費用を抑えて白くしたい
・ナチュラルな色調の白さを求めている
セラミック治療が向いている人
・神経を抜いた歯が黒ずんでいる
・歯の形や大きさ、すき間も気になる
・長期的に見た目を維持したい
・すでにある被せ物を綺麗にしたい、周りの歯と統一感を出したい
迷ったときは、ぜひ歯科医師に現在の歯の状態や希望を相談してみてください。それぞれの特徴を踏まえ、最適なプランについてアドバイスしてもらえるはずです。
治療後のケアとメンテナンス
ホワイトニングやセラミック治療を受けた後は、せっかく手に入れた白い歯を長く維持するために適切なアフターケアが重要です。以下のポイントに注意しましょう。
ホワイトニング後のケア: ホワイトニング直後の歯は着色しやすい状態になっています。施術後24時間程度は、カレー、赤ワイン、コーヒー、醤油など色の濃い飲食物はできるだけ控えてください。日常的にも着色しやすい飲食は控えめにし、色戻りが気になったら早めに追加ホワイトニングを行うと良いでしょう。定期的に歯科でクリーニングを受けて表面の着色を落としてもらうことも白さ長持ちのポイントです。
セラミック治療後のケア: セラミックの被せ物を入れた歯は基本的に通常の歯と同様にケアしてください。ただし、強い衝撃が加わるとセラミックが割れる恐れがあるため、硬い物を噛む際は注意が必要です。また、歯ぎしりの癖がある方は就寝時にナイトガード(マウスピース)を装着して歯への負荷を減らすと安心です。治療後も毎日のブラッシングやフロスで清潔を保ち、定期検診でプロによるメンテナンスを受けましょう。セラミックと歯の境目から虫歯や歯周病になるリスクがありますが、適切なケアと定期検診で防げます。
まとめ
ホワイトニングとセラミック治療は、どちらも歯を白く美しくするための有効な方法ですが、アプローチや特徴が大きく異なります。それぞれの利点・欠点を理解した上で、ライフスタイルや歯の状態、優先したいポイントに合わせて最適な方法を選んでください。自分にどちらが向いているか悩んだ場合は、歯科医師に相談してアドバイスをもらうのが確実です。
当院にもお気軽にご相談ください。あなたの理想の笑顔づくりを全力でサポートいたします!✨
🏥 平沼歯科医院|松本市の歯医者